

私たち宮原製作所は、造船のまち・玉野に拠点を置いています。社屋の目の前には美しい瀬戸内の海が広がっており、世界中の国々とつながっているこの海を、私たちは100年以上にわたって見つめてきました。
人類の歴史は、海上交易を抜きにしては語ることができません。海運によって各地に港がつくられ、そこにまちが生まれ、地域が栄えました。そして現在も、船は世界の経済を動かし、文明を前進させ続けています。
石油、石炭、セメント、食品、衣料品、自動車、電子機器など、全世界で年間約110億トンもの貨物が船で運ばれています。また、日本の貿易量の99.6%は海上輸送によるものです。
船の心臓部であるエンジン。そのエンジンの主要部品をつくっている当社の技術は、世界中の人々の暮らしを支えていると言えます。エンジン部品の供給が止まれば、船は心臓が止まって動かなくなる。船が止まれば、世界は止まってしまうでしょう。地球上に生きるすべての命のために、私たちは今日も研鑽に励んでいます。
造船・海運業界は現在、燃料の大転換期に入っています。GHG(温室効果ガス)削減のため、燃料を従来の重油から天然ガスや他の代替燃料へ置き換える取り組みが始まっています。当社も次世代エンジンの部品の製造に成功したばかりです。
環境負荷の軽減と地球温暖化防止をめざして開発された次世代エンジン。その主要部品の製造に、当社は誇りを持って取り組んでいます。国際海事機関(IMO)は、カーボンニュートラルの実現を2050年までの目標として掲げました。経済的な発展も成し遂げつつ、それが地球環境への負担にならないよう、私たちは持続可能な社会の実現へ向けて海運・造船業界にさらなる貢献をしていきたいと考えています。人類社会の未来を見つめながら、私たちはこれからも歩みを進めていきます。
世界の海運に貢献し、
経済と文明を前進させ、
すべての人々の
暮らしを支える力になる。
「tomorrowship」は「leadership(リーダーシップ/組織を率いる能力)」や「sportsmanship(スポーツマンシップ/スポーツマンとして求められる、明るく正々堂々と全力をつくして競技をする態度、精神)」といった言葉のようなイメージで、「tomorrow(明日)」に「-ship」を付けて「明日へ進む力、明日を切り拓く精神」のような意味を持った造語です。
「ship」には第一に「船」という意味がありますが、これは船舶用ディーゼルエンジン部品の製造に長く携わり、その仕事を通して地域のために尽力してきた弊社のこれまでの道のりを表しています。その「ship」にこれからの未来をイメージさせる「tomorrow」の言葉を付けることによって「tomorrowship」という強い言葉を生み出しました。
そして弊社がこれまで未来ある若者を地道に育ててきたように、「tomorrowship」を「keep」(持ち続ける)ことによって、これからも製品を通じて人類の明日、未来を切り拓くために精進していくという決意を表しています。
ロゴマークは宮原の「M」を型取ったものであると同時に、
明日へと進む新たな扉をイメージした形状となっています。
さらにわたしたちは船舶用機器、特にディーゼル機関の製造を長く行ってまいりましたが、
新ロゴマークは心臓部であるディーゼル機関を搭載して初めて大海原に進んでゆく、
進水式の船を連想させるものでもあります。